インタビュー

既存の市場が縮小する中、新たな営業スタイルを構築し自部署の黒字転換に成功!「営業マンの得意な商品をお勧めするのではなく、よりお客様のニーズに合わせた提案ができるようになりました。」
愛知県名古屋市に本社を構えるのは竹田印刷株式会社様。
創業の大正13年以来、印刷物の製造からデジタルソリューション事業や文具・日用雑貨の通信販売まで多岐にわたる事業を行っています。
今回、2012年7月開講プロセスマネジメント大学を受講し、現在も社内の営業改革に取り組んでいらっしゃる営業第一部副部長の細川様に、プロセスマネジメント大学を通じた取り組みと、課題を解決し見事今期予算を達成された理由を伺いました。

1. 竹田印刷株式会社様 概要

愛知県名古屋市に本社を構えるのは、大正13年の創業より印刷業を営む竹田印刷株式会社様。
カタログやパンフレット、書籍等商業用出版物の企画・デザイン・印刷を主に行っていらっしゃいます。

また、Web・モバイルにニーズが高まっている近年では、竹田印刷様が持つデジタル応用技術を生かし、デジタルソリューション事業や文具・日用雑貨の通信販売等様々な事業を展開。

紙媒体だけでなく全てのメディアを活用して、お客様の問題解決に役立つようなソリューション・ビジネスを提案されています。

2. 営業スタイルの急変と課題

―プロセスマネジメント大学受講当時の状況を教えてください。

【印刷業界の市場変化】
印刷業界における紙媒体の市場は、近年縮小しています。紙媒体に代わり、Web・モバイルコンテンツ等々の電子媒体市場が拡大してきました。

市場が大きく変化することで、印刷業界の営業スタイルは急変しています。
今までは紙媒体に特化していたものが、電子媒体等の新しい商材を広く提案していかなければならない状況に変化しているんです。

【竹田印刷様の状況】
現在40代以上のベテラン営業マンが若手の頃は仕事にあふれ、新規アップセル・クロスセルの提案を行う必要がありませんでした。

そのため、会社で新規を必須とした現在でも、新規提案の経験が少ないベテラン営業マンは、お客様にどのように新規提案をしたらよいか分からないのです。

また、竹田印刷ではお客様に継続したサービスを提供するために、あまり担当者を替えることがありません。

結果、営業マンは担当以外の業務が経験できず、
各々得意・不得意分野に偏りがありました。

例えば、ある営業マンは長年「チラシ」を発注して頂けるお客様を担当していたので
「チラシ」営業の仕方から作り方までは分かっていても、「カタログ」をどう営業すればいいのか分からない、という状況です。

【課題】
各営業マンの得意分野に偏って営業していた私の部署は、
2011年度、紙媒体市場の縮小により売上が減少、欠損を出していました。
売上を増加し黒字転換させるために、全ての営業マンが偏りなく幅広い商材をお客様にご提案していくことが課題でした。

3. 取り組み・マネジメント方法の確立

―具体的にはどういったことですか。

【営業プロセスの認識を統一する】
まずは、営業プロセスに対する定義が営業マンによってばらばらであったことが問題でした。
ここでいう営業プロセスとは営業マンが初回訪問から受注を獲得するに至るまでに
必要なプロセスのことです。

当時の竹田印刷は 、例えば「初回訪問」といっても、
営業マンにとって何が初回訪問であるかという定義がばらばらでした。
これでは、そのプロセスの活動量を計測したところで正確な現状把握ができません。
そこで竹田印刷内でのプロセス定義を作り、営業本部内で統一しました。

また、売上目標から目標達成の為に必要な受注件数を計算し、
受注に至るまでの各営業プロセスでの必要な行動量を算出しました。

(参考)
例えば、売上目標が5千万円とし1件あたりの平均受注価格を200万円と設定すると、
月に25件受注しなければならないという計算です。(参考例・下図)

こうしてプロセス定義を統一し、目標達成までに必要な各プロセスの活動量を計算し、
営業支援システムで見える化・測る化した結果、
営業マンがどのプロセスで躓いているかをマネージャーが把握できるようになりました。

【参考】営業マン育成コンサルティング・目標(ゴール)からの逆算する思考

4. 取り組み・営業マンのスキルを標準化

―プロセスマネジメント大学受講当時の状況を教えてください。

【営業の「型」をつくる】
次に、全ての営業マンが得意分野に偏ることなく、
新しい商材の提案を行えるように営業の「型」作りを行いました。
プロセスマネジメント大学では、各面談のステップごとに必要なスキルを体系化した
「ソリューション営業5ステップ70スキル」 を学びます。

「ソリューション営業5ステップ70スキル」をもとに、
我々営業マンが各面談ステップごとに行っていることを表にまとめました。
これが営業の「型」となる「竹田印刷オリジナルステップ&スキル」です。


「竹田印刷オリジナルステップ&スキル」

【「竹田印刷オリジナルステップ&スキル」を全社に共有】
完成した「竹田印刷オリジナルステップ&スキル」を活用するため、社内サーバーにアップ、
営業本部内で共有しました。?
また、「竹田印刷オリジナルステップ&スキル」をもとにロールプレイングを実施しました。

「型」を構築することで、ベテラン営業マンから若手営業マンまで
全ての営業マンが一定レベルのスキルを習得し
実際の営業活動に生かすことが出来るような土台が完成したんです。

5. 商品売りから課題解決型営業への転換

―どのような成果がでましたか。

営業の「型」が出来たことによって、今まで新規提案をやろうと思っていても「やり方が分からない」「自信がない」といったことが解消され、新規提案を行うようになりました。

取り組んでみると、「竹田印刷は印刷しかやっていない」と思っていたお客様が多くいらっしゃることが分かり驚きました。

営業マンの得意な商品をお勧めするのではなく、お客様のニーズに合わせた課題解決型の提案ができるようになりました。

今までは訪問・新規提案をしていても受注に至らなかったお客様にも、
課題解決型の提案を行うことで価値を感じて頂けるようになりまして受注することが出来たんです。

このような活動の結果、2012年度は目標数字を達成し、自部署の黒字転換に成功しました。

6. プロセスマネジメント大学の良さとは

―改めてプロセスマネジメント大学の良かった部分を教えてください

プロセスマネジメント大学では、たくさんのワークシートが課題として出されます。
しかも、そのワークシートは研修時間内だけではなく、社内に持ち帰り、
現状を認識し課題解決に取り組んでいくことで始めて完成できるものです。

ワークシートは一人で書き上げることはせずに、課題を部会の議題として取り上げ、
部員の意見を盛り込んで作りあげました。
この部会でのディスカッションがベテランと若手のコミュニケーションを生み、
思わぬ副産物となりました。

プロセスマネジメント大学を受講した私自身だけではなく、
「型」を作り展開することで営業本部全体が成長できたところが良かったところだと感じています。

7. 今後の展望

―今後の展望を教えてください。

営業支援システムやタブレット、SFA等色々なツールを導入している企業が近年増えていますが、
ただ導入するだけでは意味がない、ツールを使う為のマネジメントの仕組みがないと
課題発見、成果を出すことができないということが、プロセスマネジメント大学を受講してわかりました。

今回、営業の「型」ができ、その「型」に基づいた活動量を計測するという土台が出来上がりました。

環境が変わりまた新たな問題が生まれた時にも、
課題を見つけ解決に向かって取り組める強い営業組織になる為、
今ある「型」と計測の土台を継続していきたいと考えています。

―ありがとうございました。

プロセスマネジメント大学マスターコース
2012年7月名古屋校受講
竹田印刷株式会社
営業第一部 副部長 細川浩光 様
営業第三部 三芳恵様

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